はじめに|「黒フラバ、出るって聞いてたのに…」

 

スノーピークユーザーの間で、
一時期半ば都市伝説のように語られていたアイテムがあります。

それが
「フラットバーナー専用ブラックコンバージョンキット」
• 黒が出るらしい
• 雪峰祭で参考展示された
• スタッフに聞いたら「検討中」と言われた
• でも…結局発売されなかった

なぜなのか?

この記事では、
• 公式に語られている事実
• 業界構造から見た「あり得る理由」
• スノーピークというブランドの思想

を踏まえて、
感情論ではなく“ロジカルに”深掘りしていきます。

第1章|フラットバーナーとは何者か?

IGTを象徴する“完成形ギア”

スノーピークの
フラットバーナーは、単なるガスバーナーではありません。
• IGT(アイアングリルテーブル)に完全ビルトイン
• 天板とツライチになる設計
• 家でも外でも違和感のないデザイン
• 「調理器具」ではなく「家具」に近い存在

👉 IGTの世界観を決定づけた象徴的アイテムです。

第2章|なぜ「ブラック化」が求められたのか?

キャンプギア界の“ブラック化”ブーム

2019年以降、アウトドア業界では明確な流れがありました。
• ミリタリー調
• 無骨・無彩色
• サイト全体を黒で統一

特にスノーピークユーザーは、
• ブラックIGTフレーム
• ブラックシェルフ
• ブラックFDチェア
• ブラックシェラカップ

など、「黒統一」を美学として楽しむ層が増加。

当然こう思います。

「フラットバーナーも黒にできたら完璧やん…」

第3章|ブラックコンバージョンキットとは何だったのか?

新製品ではなく「換装用パーツ」

重要なのはここです。

❌ ブラック仕様のフラットバーナー
⭕ 既存フラットバーナーを黒くするためのキット

つまり、
• 五徳
• トッププレート
• フレーム外装

などを後付けで交換する想定。

👉 これはユーザーにとっては理想的
👉 しかし、メーカー側には大きな壁がありました

第4章|【理由①】安全基準という“絶対に超えられない壁”

スノーピークが最優先するもの

スノーピークの製品思想は一貫しています。

「安全性は、デザインより上位にある」

フラットバーナーは
• 高温になる
• ガスを使う
• 家庭使用も想定される

= PL法(製造物責任)リスクが非常に高い製品

ブラック塗装が抱える問題
• 黒は熱を吸収しやすい
• 表面温度が上がりやすい
• 塗装劣化・剥がれの可能性
• 再塗装・非正規使用の誘発

👉 「色を変えるだけ」が、事故リスクを跳ね上げる

第5章|【理由②】ユーザー改造を“公式に認める”ことの危険性

コンバージョンキットが意味するもの

もし公式が出してしまうと…
• 分解してOK
• パーツ交換してOK
• 見た目を変えてOK

というメッセージを出すことになります。

これは、
• 非正規パーツ
• 社外塗装
• 自己改造

を正当化する入口になる。

👉 スノーピークは
「自己責任文化」を作らないブランドです。

第6章|【理由③】製造コストと採算性の問題

黒は“ただ塗ればいい”わけじゃない

耐熱・耐久・安全を満たすブラック塗装は、
• コストが高い
• ロットが少ないと赤字
• 品質管理が難しい

さらに、
• 通常版との二重管理
• 保証対応の複雑化
• クレーム時の切り分け困難

👉 ビジネスとして成立しにくい

第7章|【理由④】ブランド哲学とのズレ

スノーピークは「流行」を追いません。
• 売れるから作る ❌
• 映えるから作る ❌
• 世界観として正しいか ⭕

フラットバーナーは

「完成された道具」

であり、

「カスタム前提のプロダクト」ではない

この思想と、
ブラックコンバージョンキットは決定的に噛み合わなかった。

第8章|なぜ「発売中止」と明言されないのか?

沈黙もまた、スノーピークらしさ
• 発売中止の公式リリースなし
• 理由説明なし
• いつの間にか話題から消える

これはスノーピークでは珍しくありません。

👉 「やらないと決めたものは、語らない」

第9章|今後、ブラックフラバは出るのか?

可能性は限りなく低いが「ゼロではない」

もし出るとしたら、
• 完全新設計
• 最初からブラック前提
• 安全基準を再構築

👉 コンバージョンキットではなく、別製品

ただし現時点では
可能性はかなり低いと見るのが現実的です。

まとめ|発売中止は「失敗」ではなく「判断」

ブラックコンバージョンキットが消えた理由は、
• 技術的問題
• 安全面
• 採算性
• ブランド哲学

すべてがスノーピークらしい理由でした。

欲しかった。
確かにそう。

でも、

「出さない」という決断こそ、スノーピーク

この記事が、
モヤっとしていた気持ちの整理になれば嬉しいです。